2019年11月1日金曜日

臭くないぞ! 今月見つけたカメムシたち

 11月に入りましたね。10月はカメムシをよく見かけました。なぜでしょうかねぇ。

 10月最後の日、31日のハロウィンにはカメムシは撮影しませんでしたが、オレンジ色の丸っこいものを撮影しました。それはまた別の記事で。

 今回は、先月撮影したカメムシの写真の前に、「臭い」と嫌われがちなカメムシと臭くないように接する方法を紹介します。

面白いぞ!カメムシ


 カメムシは「臭い」と敬遠されがちですが、よく見てみると面白いものです。特に色や形を見ているととても面白いです。種類も多く、ふと見かけたカメムシの写真を撮るのが楽しくなってきます。
 私は基本的に、虫を直接手や定規にのせるか、定規を横に置いて撮影します。後に述べますが、虫のことを考えるとなるべく掴みたくないのです。カメムシも例外ではなく、その際臭いと思ったことは一度もありません。

臭い?カメムシ


 カメムシが臭いのは、腹部にある臭腺からニオイ物質を出すからです。ニオイ物質を出さなければ、あの独特の臭さはありません。つまりカメムシにニオイ物質を出させなければ、我々が臭い思いをしなくてすむのです。
 カメムシは天敵に襲われた時など、命の危機を感じた時に防衛手段としてニオイ物質を放出します。我々人間がカメムシを「臭い!」と感じる時、カメムシは「攻撃されている!身を守らなくては!」と思っていることでしょう。逆に考えれば、カメムシが命の危機を感じないようにすればカメムシは臭くないのです。実際、少し嫌な思いをしたくらいでは匂いを出しません。自分でも気絶するほどの匂いを出すのはなるべく避けたいのでしょう。

こうすれば臭くないぞ!カメムシ


 カメムシの匂いが嫌なら、ずばり掴んだりつまんだりしないことです。虫は掴んだりつまんだりしがちですが、もし自分が同じように巨人や怪獣に掴まれたらと考えるとどうでしょうか。命の危機を感じ、必死に逃れるすべを考えるでしょう。カメムシは敵から逃れる手段として、あの強烈な匂いを用います。
 では、どうカメムシに接すればいいのでしょうか。(接したがる人は少ないでしょうけど)
 よく観察したい時は、手の上に誘導してのせます。のせたい方の手をカメムシの前に出し、うしろから反対の手で追い込むように誘導します。のせたい方の手はなるべく動かさないようにしましょう。怖がって近づいてくれません。追い込方の手もあまり激しく動かすと、カメムシが命の危機を感じて匂いを出すかもしれないので、やさしくしてください。
 手に直接触るのがためらわれる場合は、厚紙などで手の場合と同じように誘導しのせることができます。レシートなど薄い紙でも大丈夫ですが、カメムシが大きいと体重を支えきれずに紙が曲がってしまい、扱いにくくなることがあります。
 手や紙から降りてもらいたい時は、カメムシの前に植物や地面をセットし、そちらに誘導すれば降りてくれるでしょう。また、面倒な時はフッと息で吹き飛ばすのが楽でしょう。
 屋内に入ってきたカメムシにお引取り願いたい時にも、紙などで誘導する方法が有効です。また、窓際にカメムシがいることも多いですが、その場合は窓を開けて外に吹き飛ばしてしまうのが手っ取り早いでしょう。

 とりあえず、カメムシの気持ちになり「こうされたら命の危機を感じるかもなぁ」と考えながら気をつけてカメムシと接していれば、臭いことはまずないでしょう。ただ、相手が生き物なので絶対ということはありませんが。




 それでは今月撮影したカメムシたちを紹介します。撮影地は全て新潟市西区です。



オオクモヘリカメムシ

2019年10月15日撮影
緑と茶色のコントラスト

 オオクモヘリカメムシはそのスリムボディと、緑と茶色のコントラストが素敵なカメムシです。初めて撮影しました。
 クモヘリカメムシと似ていますが、オオクモヘリカメムシのほうが大きくガッチリしています。また、図鑑やインターネットの画像を見たところ、クモヘリカメムシは触覚の各節に薄い色の部分があるのに対し、オオクモヘリカメムシは触覚の先端の節のみに薄い色の部分があります。



マツヘリカメムシ

10月16日撮影
背中の模様がきれい

 マツヘリカメムシは、一見地味な色合いですが背中をよく見るときれいな模様があります。後脚が薄く広いです。私がよく見かけるカメムシのひとつです。
 今回調べてみたところ、北米原産の外来種で2000年代後半に日本に入ってきたようです。




ヤニサシガメ(幼虫)

10月24日撮影
ピンぼけ

 残念ながらピンぼけです。脚に何やら色々付着しているのでヤニサシガメだと思います。
 ヤニサシガメはその名の通り粘着物をまとっており、細かなものが体に付着します。




クサギカメムシ

10月24日撮影
ブレてしまった

 すばしこく歩き回るのでブレてしまいました。右の触覚を怪我したばかりのようで、体液が緑色に光っていました。この個体は赤みが強いタイプですね。暗い赤と黒のまだら模様に明るい点、そして腹部の縁の三角模様がおしゃれですね。



ヒメホシカメムシ

10月30日撮影
定規が無かった
もしかしたらオオホシカメムシ

 赤地に黒い模様が入ったカメムシです。似たような模様のカメムシが多くいますが、オオホシカメムシはとくにそっくりです。模様や体長からヒメホシカメムシと判断しましたが、もしかしたらオオホシカメムシかもしれません。
 定規が無かったので、直径2cmの一円玉をあてて撮影しました。



ホソヘリカメムシ


10月30日撮影
近づけない

 ホソヘリカメムシは頻繁に見かける種類ですが、中々撮影できません。飛ぶことが得意なようで、撮影しようと近づくとすぐに飛んでしまいます。今回の撮影した個体はある程度近づいても飛ばなかったので撮影できましたが、定規を近づけることはできませんでした。




クロホシカメムシ


10月30日撮影
形も大きさも可愛らしい

 日当たりの良い壁に小さな虫が何匹かついていました。近づくと小さなカメムシで、大きさ、形ともに可愛らしいです。
 クロホシカメムシはフタモンホシカメムシとそっくりですが、フタモンホシカメムシは脚の付け根が白っぽいことで見分けられます。




おまけ 去年の9月に撮影したキバラヘリカメムシ

 卵、幼虫、蛹が同時に同じ木にいました。
2019年9月20日撮影
まゆみに沢山の幼虫

 キバラヘリカメムシという名前の通り、腹部は鮮やかな黄色をしています。

卵と成虫も

 成虫は翅の脇から見える黃と黒の縞模様がきれいです。


 



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